★2011年9月2日 「おわら風の盆」オフ会レポート★

台風12号が近づく不安定な天気の中、2011年9月2・3日越中八尾の町で「おわら風の盆」オフ会が開かれました。
「越中おわら」は三百年の歴史を持つ、抒情豊かな気品ある唄と踊りです。綿々としてつきない哀調のなかに優雅さをひそめた風情はため息が出るほどの詩情です。
「おわら風の盆」は二百十日の厄日に豊穣を祈る盂蘭盆の催しとして「風の盆」と一般に称されているようです。
参加者は、ピアニッシモさん、しまさん、まいこももさん、かおるさん、ecoさん、ecoジュニアさん、joeさん、トンデミーナさん、ei8さん、洋でした。

今回の企画の実現にはei8さんの甚大な企画力、行動力、気遣いがありました。先に感謝申し上げます。

9月2日富山市八尾町西町の「宮田(みやだ)旅館」に1時に集合です。前夜の深夜バス組、車、JR、飛行機と経路はいろいろでしたが、全員無事にその前後で集合。さっそく、昼の八尾を散歩します。前日から始まっているので町には人出はありましたが、思っていたほどではありません。台風が近いせいでしょうか。
日本の道100選にも選ばれている坂の上下が美しい諏訪町、曳山展示館のある上新町、踊り見物の適所おたや階段のある境町などをぶらりと歩きました。情緒ある坂の町の落ち着いた町並みでした。いくつかの町で町流しをみることができました。

宮田旅館は古い旅籠宿で、天井まで吹き抜けのある囲炉裏の間がうれしい、暖かいもてなしの宿でした。 柴田理恵さんのお母さん82歳も元気でした。夕食をすますと、演舞場(特設ステージ)に出かけ、11の町のうち 5つの唄と踊りを見ました。

「豊年踊り」「かかし踊り」(男踊り)「四季踊り」(女踊り)というのは共通のようですが、衣装の色柄だけでなく、踊り方所作に町それぞれ特徴がありました。
共通しているのは胡弓・三味線・太鼓のミックスした、高く哀切な旋律です。他の民謡では聞いたことがありません。

町流しや輪踊りをしているところを探して、夜の町を歩きます。運よく境町あたりで町流しに出会った人もいました。雨ですと踊りには出てこない、ということですので、ぱらつく雨の中、いったん宿に戻りました。

宿には風吹ジュンさんや長岡すみ子(民謡歌手)さんなども来ていました。雨が止まないので、飲み始めてしまいました。こうして夜は更けていきました。

9月3日の朝。いい思い出を胸に、金沢へ出発。金沢で本物の芸に触れてきます。

金沢では、京都より京都らしい、とかいわれる東町の伝統ある町屋を巡りました。
昼食はオムライス。和風オムライスとでもいったらよいか、変わったおいしさでした。懐華樓さんはいまもお茶屋として営業しているそうで、金や朱を使った華やかな中に品を感じさせてくれる金沢のお茶屋建築の一端を見せてもらいました。

ほんものの芸ということで、主計町(かずえまち)の一葉さんで金沢芸を1時間楽しみました。芸者笑弥(えみや)さんの踊りとお座敷太鼓。参加者も一緒にチャレンジ。皆さん楽しんでおられましたが、難しかったですよね。

夜は主計町のお茶屋街にある居酒屋「空海」で盛り上がりました。料理もたっぷりで「これ食うかい?」とか。

帰りがけに一葉さんの女将さんがjoeさんの初恋の人にそっくりだ、というので、有志で見学に。なるほど、お座敷とバーとでは雰囲気が違うな、美人だね。
ハプニングや、伝統や哀切やお笑いに満ちた「おわら風の盆」オフ会は、こうして金沢で更けていきました。


■記:高橋 ■写真:トンデミーナさん、しまさん、まいこももさん


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